突然訪れる「リセット」の衝動
スマホの連絡先を整理したい。 SNSのアカウントを削除して、誰も自分を知らない場所に行きたい。 友人からの「久しぶりに会おうよ」というLINEに、既読をつけることすら億劫に感じる。
1月に入ってから、そんな衝動に駆られることはありませんか? いわゆる「人間関係リセット症候群」に近い感覚ですが、この時期のそれは、少し特別な意味を持っています。
年末年始、私たちは無意識のうちに、膨大な「対人エネルギー」を消費してきました。 忘年会、帰省、新年の挨拶。 笑顔を作り、空気を読み、波風を立てないように振る舞う。 その反動が今、「もう誰にも気を遣いたくない」という切実な叫びとなって表れているのです。
冬は「個」に戻る季節
七命図という「地図」の上でも、冬はエネルギーが内側へと向かう季節です。 外に向かって発散するのではなく、自分の内側に深く潜り、根を養う時間。 だから、他者との関わりを遮断したくなるのは、生命としてごく自然な欲求なのです。
「あの人のことが嫌いになったのかな」 「自分は冷たい人間なのかな」 そんな風に悩む必要はありません。 あなたが求めているのは「絶縁」ではなく、「一時的な静寂」です。 ノイズキャンセリングのスイッチを入れたいだけなのです。
「閉店ガラガラ」の看板を出す
衝動的に全てを消してしまう前に、試してほしいことがあります。 それは、心の中に「ただいま改装中につき閉店」の看板を出すことです。
SNSは、アプリを消すのではなく、ログアウトするだけにしておく。 連絡の返信は、「ちょっと今バタバタしていて、落ち着いたら連絡するね」と一言だけ送って、あとは寝かせておく。 誘いは、「体調を整える期間にしているから」と断る。
関係を「切る」のではなく、「保留」にする。 それだけで、心にかかる負荷はずいぶんと軽くなります。 今は無理をして繋がっていなくても大丈夫。 本当にご縁のある人ならば、冬の間に少し距離が空いても、春になればまた自然と雪解けのように繋がれます。
一人の時間は、最高の肥料
手に入れた静寂の中で、自分自身と対話する時間を楽しんでください。 誰かの「いいね」のためではない、自分のための時間。 好きな本を読み、好きな音楽を聴き、一人で温かいスープを飲む。
そんな孤独な時間は、寂しいものではなく、乾いた心に潤いを与える最高の肥料になります。 十分に満たされれば、「誰かと話したいな」と思える日が必ずやってきます。 それまでは、自分という一番の親友を、独り占めしていていいのです。
今はシャッターを下ろして、店内でゆっくり棚卸しをする時間。 また笑顔で「いらっしゃいませ」と言える日まで、のんびりと冬眠を楽しんでくださいね。
ラジオで聴く(声の温度)
文字とは少し違う温度で、 同じテーマを静かに話しています。 夜に向いているかもしれません。
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手元に残す(七命図)
迷ったときに、 同じページへ戻れるように。 七命図としてまとめた形もあります。
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