1月の半ば、息切れしていませんか?
新しい手帳を開き、真新しいペンで「今年の目標」を書き記したあの日から、まだひと月も経っていません。 それなのに、ふとした瞬間に小さな溜息が出てしまうことはないでしょうか。
「毎日勉強すると決めたのに、昨日はサボってしまった」 「早起きを誓ったのに、布団から出られない日が続いている」
そんな風に、年始に自分が立てた目標の高さに、自分自身が圧倒されてしまっている。 実は、1月という時期は、一年の中で最も「理想と現実のギャップ」に苦しみやすい時期でもあるのです。
お正月の清々しい空気の中では、私たちはどうしても「少し背伸びした自分」を夢見てしまいます。 それはとても素敵なことですが、日常が戻り、仕事や生活の雑務が押し寄せてくると、その背伸びが踵(かかと)への負担となって痛み出します。
もし今、あなたが自分を責めてしまっているのなら、一度立ち止まって深呼吸をしてみませんか。 目標は、あなたを縛る鎖ではなく、あなたを遠くへ連れて行くための地図であるはずですから。
「決めたこと」を守るよりも大切なこと
私たちはつい、「一度決めたことはやり通さなければならない」と思い込んでしまいます。 特に真面目で誠実な方ほど、その傾向は強いものです。 三日坊主という言葉があるように、続かないことは悪いことだという刷り込みがあるのかもしれません。
ですが、少し視点を変えてみましょう。 1月に立てた目標がうまくいかないのは、あなたの意志が弱いからではありません。 単に、「今の生活リズムと、目標のサイズが合っていない」だけなのです。
冬の寒さ、日照時間の短さ、身体が本能的に求めている休息。 そういった要素を無視して、頭だけで考えた「正しさ」を押し通そうとすると、心と身体は必ず反発します。 その反発が、「やる気が出ない」「なんだか疲れた」というモヤモヤとした感情の正体です。
現在地を確認するための「修正線」
私が普段、物事の流れを読み解くために用いている「七命図(しちめいず)」という視点では、人生を一直線の登り坂ではなく、寄せては返す波のようなものとして捉えます。
波には、高く盛り上がる時もあれば、静かに引いて力を蓄える時もあります。 1月という時期は、暦の上ではスタートですが、運気の流れや身体のリズムで見ると、まだ「静かに力を蓄える時期」であることも多いのです。
そう考えると、年始の目標を修正することは、決して「逃げ」や「失敗」ではありません。 むしろ、今の自分の波の状態に合わせて、パドリングの強さを調整するような、賢明な判断だと言えます。
七命図は、未来を予言するものではなく、今自分がどこに立っているのか、その「現在地」を確かめるための地図です。 地図を見たとき、予定していたルートが土砂崩れで通れなさそうなら、誰でも迂回ルートを探しますよね。 目標の立て直しとは、それと同じくらい自然で、必要なことなのです。
「これくらいなら、できるかも」を探す
では、具体的にどうすれば心が軽くなるのでしょうか。 おすすめしたいのは、目標を「今の自分が、鼻歌交じりでできるレベル」まで一度下げることです。
たとえば、「毎日1時間勉強する」が辛いのなら、「テキストを机の上に開く」ことだけを目標にする。 「毎日ジョギングする」が重いのなら、「ウェアに着替える」ことだけをゴールにする。
「そんなに低くていいの?」と思われるかもしれません。 ですが、「できた」という小さな肯定感を積み重ねることこそが、1月の冷えた心を温める一番の燃料になります。
高い目標を掲げて「今日もできなかった」と自分を減点し続けるよりも、低い目標を軽々と超えて「今日もできた、えらい」と自分を加点してあげる。 その温かい循環が生まれれば、春が来る頃には、自然と活動量は増えていきます。
修正ペンで線を引くように、目標も何度だって書き直していいのです。 今日からの数日間は、「これなら笑ってできるかな」というラインを探す実験期間にしてみてください。
まだ、始まらなくていい
1月はまだ、助走期間です。 完璧なスタートダッシュを決めようとして息切れするよりも、靴紐を結び直したり、準備運動をしたりしながら、ゆっくりとコースに出るくらいがちょうどいい。
焦らなくて大丈夫ですよ。 あなたが本当に進むべきタイミングは、心が「行きたい」と自然に動き出した時です。 それまでは、目標という名の荷物を少し降ろして、温かいお茶でも飲みながら、今の自分を労ってあげてくださいね。
今日はこれでいい。 そう思える夜が、あなたに訪れますように。
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